こんにちは、ちいです。本日は「もやもや病」のお話をしようと思います。
もやもや病とは?
日本人が名付けた病気で、この「もやもや病」というのは正式な学術名です。英語では「Moyamoya disease」と表記します、そのまんまですね。
太い脳の血管(主幹動脈といいます)が、徐々に狭窄・閉塞していく進行性の血管障害です。脳の血管が閉塞してしまうと脳梗塞を起こしてしまいますので、そうならないようにチリチリした細い血管が脳の中に増生してきます、この血管がレントゲン検査などで「もやもやした血管」にみえたため、もやもや病と名づけられました。
もやもや病の症状は?
もやもや病で問題になることは、脳血管障害(脳梗塞や、脳出血)です。太い血管が詰まってしまうので、後から増生してきた細い血管だけでは脳の血流が維持できず、脳梗塞を発症してしまうことがあります。また、この細い血管は非常にもろいため経過中に破れてしまって脳出血をきたすことがあります。
特徴的な神経学的所見としては、怒責時や過呼吸時の神経脱落症状です。
怒責や過呼吸時には、血中の「二酸化炭素」の値が低下します。この「二酸化炭素」は、脳の血管の拡張作用があるため、ただでさえ脳の血管が細く狭小化もしくは閉塞しているところに残った血管の収縮が加わると脳が「酸欠状態(虚血状態)」になって症状が出るということです。
具体的には「あついラーメンを食べるためにフーフーしたとき」や、「子供のころ、泣いたとき」などに手足の麻痺やしゃべりにくさ、意識障害(気が遠くなるような感じがする)などがなかったかを私たちは患者さまにお聞きするかと思います。
脳にある内頚動脈が狭くなることで起こる もやもや病とは | NHK健康チャンネルより引用しました
私の患者さまの画像は、特に許可をとっておりませんので、上記より画像を引用させていただきました。
正常の血管では「主幹動脈」とよばれる太い血管が脳内を走行していますが、もやもや病では「主幹動脈」が脱落し、もやもや血管の増生を認めます。
もやもや病の治療タイミングは?なんで治療が必要なのか?
教科書やインターネット記事などを読んでも、治療は「直接バイパス」や「間接バイパス」を行うと書かれています。
では、なぜ?どのようなタイミングで?治療を行うのでしょうか?この部分はあまり教材などにはのってないと思います。
また次回もやもや病の治療の意味を私なりに解釈して説明しますね。今回はこのあたりで!