こんにちは、ちいです。少し間が開いてしまいましたが、今回はきをつけるべき頭痛の話をします。
前回のお話はこちら
大丈夫(であることが多い)頭痛とそうでない頭痛がある
前回は、クモ膜下出血の時に起こりやすい頭痛の発症形式をお話しました。
今回は「椎骨動脈解離」のお話です。
椎骨動脈解離とは?
動脈というのは、「バームクーヘン」のように何層もの皮が重なってできています(たいていは3層)。
この、内側の膜が裂けることが「椎骨動脈解離」という病気です。
この病気に関してはまた記事をupしますが、若い方や脳卒中の既往がない方でもこの病気を発症することがあります。
椎骨動脈解離による頭痛
この病気による頭痛の特徴としては
- 発症起点が比較的しっかりわかる(この日のこの瞬間から痛い、と言われることが多いです)
- ゴルフ、野球(バッター、ピッチャー)、美容院の洗髪など、首を曲げているときに急に頭痛がする
- 後頭部から後頚部にかけての痛みがある
- 頭痛は、クモ膜下出血ほど激痛ではないが当初は強い痛みで薬を飲んでもなかなか治らない
- 首を曲げたからと言って痛みが増強するわけではない
以上のような特徴があります(こういった特徴の方が多いだけで、非典型的な訴えの方もおられます)。
椎骨動脈解離になったら?
この病気、ほとんどの場合は頭痛のみで安静にして痛みのコントロールを行います。
しかし、まれに血管が外に向けて裂ける(クモ膜下出血)、血管内部で血栓ができる(脳梗塞)になって重症化する方もいらっしゃいます。
上記にあてはまるような頭痛がある場合は、お近くの脳神経外科でMRI検査を行うことをおすすめします。
では、本日はこのあたりで。