こんばんは、ちいです。更新が久々になり申し訳ありませんでした。夏ではありませんが遅めの夏休みをいただいていました。最後らへんはかなり仕事に煮詰まった感じになってましたのでリフレッシュになりました。

さて、久々の更新は超急性期脳梗塞についてお話します。

「t-PA」というお薬をご存じでしょうか?プラスミノーゲン・アクティべータとよばれる血栓溶解薬です。発症4.5時間以内の脳梗塞に対して使用できる、時間制限つきの特効薬です(もちろん劇的に効くこともあればあまり効果がないこともあります)。
「time is brain」という言葉が示すように、脳卒中は時間との勝負です。4.5時間というのは、朝9時に発症すると13時半までしか制限時間がありません。

患者さんのなかには「寝たら治るかなと思って一回寝てみました」とおっしゃる方がいらっしゃいます。4.5時間以内であれば劇的に症状が改善する可能性をもったお薬です。最近では心原性脳塞栓症に対して「急性期血行再建術」という緊急手術もあり、いずれも発症からの時間が勝負です。

脳梗塞の症状(麻痺、しびれ、構音障害(しゃべりにくい)、失語(言葉が理解できない、言葉が出ない)やその他気になる神経症状)がある場合は、「4.5時間」を意識して迷わず近くにある脳神経外科を受診するようにしましょう。本日はこのへんで、では!

投稿者

ちい

神戸某病院で脳卒中外科医をしている「ちい」です。 2児(5歳♂3歳♂)の父親で、趣味でランニングとフィットネスボクシングしています。 脳卒中の1次予防(病気にならない、再発させない)、2次予防(早期発見、適切な治療介入)を中心として一般の方に理解しやすいよう情報発信していきたいとおもいます(不定期・更新頻度はおそめです)。 趣味のダイエットに関する情報も発信していきます。

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